【介護の日本語】EPAが動き出しました!
みなさんこんにちは。
介護士兼プロボクサー兼日本語教師の内藤です。
先日、ベトナムのEPA看護師・介護福祉士候補者が入国しました。
ベトナムは毎年5月頃入国の予定ですが、今年は新型コロナウィルスの影響で遅れたのだと思われます。
私もベトナムの現地でEPA候補者に日本語を教えていた経験がありますので、入国に関してはとても気になっていました。
入国できてよかったと思っています。
今回はEPA候補者のことについてお話したいと思います。
EPA(経済連携協定)は、経済活動を通じた国同士の連携強化のための協定です。
日本は、毎年年インドネシア・フィリピン・ベトナムから看護師・介護福祉士候補者を受入れています。
EPA候補者は、日本で就労しながら研修し、国家試験の合格を目指します。
人数は各国1年間に介護福祉士候補者最大300人、看護師候補者最大200人と決まっています。実際に来日する候補者の人数は年によって増減があります。
ちなみに今年のベトナムは看護・介護含めて64人だそうです。
入国時期は毎年おおよそ決まっており、まとめますと、
インドネシア
入国前6ヶ月研修 6月頃入国 入国後6ヶ月研修 12月頃施設配属
フィリピン
入国前6ヶ月研修 6月頃入国 入国後6ヶ月研修 12月頃施設配属
ベトナム
入国前1年研修 5月頃入国 入国後3ヶ月研修 8月頃施設配属
(ベトナムのみN3合格が必須)
候補者は、施設に配属されてから、働きながら勉強し、国家試験合格を目指します。
施設に配属されてからの特徴は、1週間の中で業務として勉強時間が与えられていることです。
また、EPA候補者には都道府県によって額は違うものの、助成金が支給されています。
この助成金を使って生活や勉強のサポートなされています。なかなか手厚い制度になっていると思います。
さて、EPA候補者はどんな人たちなのでしょうか。
私がこれまで日本語教育で携わった方々は、国籍を問わず、素直で純粋でホスピタリティー溢れる方々ばかりでした。
もし、私が介護施設で働くのであれば、是非一緒に働きたいと思う方々ばかりでした。
こうした候補者の方々がいる施設のフロアは、間違いなく明るい雰囲気に包まれるのだろうと思いました。
さて、気になる候補者の方々の国家試験(介護福祉士)の合格率ですが、
インドネシア 約50%、
フィリピン 約40%、
ベトナム 約90%
となっています。
候補者が受ける試験は日本人と同じものですし、合格点も同じです。
ベトナムの合格率がすごいですね。日本人の合格率よりも高い結果となっています。
国家試験に合格して、長く一緒に日本で働いてくださると嬉しいですね。
これを読んでくださった方の中に、是非EPA候補者と一緒に働きたいと思ってくださった方がいましたら幸いです。
ですが、近年、EPA候補者の人気が高いため、受入れたくても競争率が高く、なかなか受け入れられない現状があるようです。
介護施設での外国人材でいえば、EPAの他にも最近制度化された技能実習や特定技能があります。
新型コロナウィルスの影響で入国が止まっておりましたが、EPAが動き出しましたので、技能実習や特定技能も徐々に動き出すのではと期待しております。
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内藤 友彰(介護士兼現役日本語教師)
大学院修了後、大手介護施設で勤務し、日本語教師に転職。
介護施設での勤務経験を活かし、EPA ベトナムの 現地講師を経験。
帰国後、日本語学校の専任講師として入国後の EPA 候補生を指導しながら、施設配属後から 国家試験までの 3 年間のカリキュラムのデザインや介護の日本語の教材を作成。
現在は株式会社エルロンで、介護技能 実習生を対象とした授業を担当。
研修センターの日本語教師向け「介護の日本語」研修も行っている。
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