【介護の日本語】やさしい日本語①
みなさんこんにちは。
介護士兼プロボクサー兼日本語教師の内藤です。
前回、外国人スタッフの受け入れ準備として、日本人スタッフ側がする準備としてやさしい日本語をご紹介いたしました。
≪ 前回 ≫
【介護の日本語】外国人スタッフの受け入れ準備②
今回はもう少しやさしい日本語についてお話いたします。
やさしい日本語とは、まだ日本語が不慣れな外国人の方にも、日本語が伝わるように配慮された日本語です。
やさしい日本語を使うと、施設に配属された外国人スタッフとも円滑にコミュニケーションができるようになります。
業務指示もしっかり伝わりますし、信頼関係を築くのも早いでしょう。
では、やさしい日本語がどのようなものかご紹介いたします。
最近、よく耳にする「外出自粛要請」ですが、日本で暮らす外国人の方には伝わらないことが多いでしょう。
「外出自粛要請」をやさしい日本語に言い換えるとしたら、どうすればいいでしょうか。
「外に出ないようにしてください。お願いします。」
もしくは
「外出しないでください。お願いします。」
このように言い換えるとまだ日本語が不慣れな外国人の方にも伝わるでしょう。
次は医療介護現場でよく耳にする言葉として「薬を処方する」はどう言い換えたらいいでしょうか。
「薬を処方する」
「薬を出す」
このように言い換えると伝わるでしょう。
もう一つ、外国人スタッフが苦手だとされる申し送りで使いそうなフレーズをやさしい日本語にしてみましょう。
「臀部の発赤に軟膏を塗布しました」
↓
「お尻の赤くなっているところがあります。赤くなっているところに薬をつけました」
3つの例を紹介しましたが、やさしい日本語のポイントにお気づきになられたでしょうか。
今回の3つの例でいうと難しい日本語を簡単な日本語にするということをしました。
難しい日本語と一口に言っても、どんな日本語が外国人にとって難しいのでしょうか。
いくつかポイントがありますが、簡単にいうと、小学校低学年の子どもにも伝わる言葉を意識していただくと少しイメージができると思います。
やさしい日本語を使うには他にもポイントがあります。
次回もさらにやさしい日本語のポイントについて考えてみたいと思います。
株式会社aileron(エルロン)
内藤 友彰(介護士兼現役日本語教師)
大学院修了後、大手介護施設で勤務し、日本語教師に転職。
介護施設での勤務経験を活かし、EPA ベトナムの 現地講師を経験。
帰国後、日本語学校の専任講師として入国後の EPA 候補生を指導しながら、施設配属後から 国家試験までの 3 年間のカリキュラムのデザインや介護の日本語の教材を作成。
現在は株式会社エルロンで、介護技能 実習生を対象とした授業を担当。
研修センターの日本語教師向け「介護の日本語」研修も行っている。
内藤開発・監修
「介護の技能実習生」を迎える監理組合・研修センターの皆様向け
授業準備時間を軽減、明日から使える「介護の日本語」指導教材セット → 詳細
関連記事:
・【介護の日本語】序章 外国人材が増えている
・【介護の日本語】介護現場の外国人材
・【介護の日本語】介護現場の外国人の日本語能力について
・【介護の日本語】JLPT(日本語能力試験)と介護現場で働く外国人
・【介護の日本語】介護施設で働く外国人が、日本語面で苦労していること①
・【介護の日本語】介護施設で働く外国人が、日本語面で苦労していること②
・【介護の日本語】外国人スタッフの受け入れ準備①
・【介護の日本語】外国人スタッフの受け入れ準備②
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。