「やさしい日本語」のすすめ Vol 5

皆さん、こんにちは。
やさしい日本語の専門講師の竹丸勇二(たけまる ゆうじ)です。

しばらくブログをお休みしていましたが、また再開したいと思います。

よろしくお願いいたします。

今回は、新型コロナ発生以降の私の近況についてお伝えしたいと思います。

昨年、弊社エルロンで「やさしい日本語ワークショップ」養成講座を開講し、以降今年3月までの間、ご卒業された日本語教師の方々に自治体研修のワークショップ講師として、逐次登壇していただいておりました。

しかし・・・
その後コロナの発生によって、予定されていた自治体、企業、病院などでのワークショップがすべてキャンセルになってしまいました。

「やさしい日本語の伝道師を増やしたい」

「やさしい日本語を一人でも多くの方々に知っていただき、使っていただきたい。」

と思っていましたので、正直、失意のどん底でした。

コロナ禍でどのようにやさしい日本語を広げていけばよいのか分からず、悩みました。

そんな中、コロナ禍での外国人の子供たちへ在宅学習支援を進める試みが始まりました。株式会社増進堂・受験研究社様より「at home project」の企画のお話をいただき、小学生高学年の児童にやさしい日本語を使って国語や理科を教えるというオンライン体験教室を行う機会を頂きました。

そのままでは伝わらない難しい日本語が、驚くほど理解しやすい日本語にできることを体験していただきました。

ご参加者の方々には「やさしい日本語にするためのコツがつかめた。」と、とても喜んでいただきました。

この時に、コロナ禍でこそ、やさしい日本語で できることがあるかもしれない・・
そう思いました。

4月になって新型コロナ対策専門家会議から出された「人との接触を8割減らす10のポイント」などをN4レベルの外国人に分かるやさしい日本語にして配信しました。

900人を超える方々の目にとまったのには、自分でも驚きましたが、逆に本当に知りたいことが、外国人に伝わっていないのではないか・・。そう思いました。

5月には、株式会社Fnavi、クルージジャパン株式会社と株式会社エルロンの3社で開発したLINE応答ツール「LINEボット」を使い、コロナ下の在留外国人に向け、「病気のこと」、「お金のこと」、「仕事のこと」といった、外国人の方が困っているだろうと思った情報を、「やさしい日本語」で発信し、東京都国際交流委員会のページで掲載していただきました。

東京都国際交流委員会HPより

https://www.tokyo-icc.jp/lespace/pick_up/pu_2007.html

やさしい日本語には、「力」と「可能性」があります。そのことを以前のブログでお伝えしました。私も一度は心が折れかけました。

しかし、コロナ禍の試みの中で改めて強く実感したことがあります。

それは、
「大変な今だからこそ、やさしい日本語は生き、必要とされるということです。」

必要とする人の所へ、必要な情報を、いち早く、理解できる日本語にして届けること。

真摯な気持ちで、これからもそれを続けていかなければならないと思いました。

コロナ禍の挑戦は、まだまだ続きます。

が、続きはまた次回にお話しさせていただきます。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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