外国人が日本の飲食店で働くには何ができたらいいのか?一番重要なポイントとは?
外国人が日本で働く場合、どの分野のどの業種で働くか、或いは既に先輩が働いている場所を決めて来日される外国人が多くいます。
母国で準備をしてスタンドバイしてからきています。
このやり方は成功する確率が非常に高くなりますので、各国で必死になってやっています。
これから3回のシリーズで紹介します。
第1回はベトナム人の「居酒屋チェーン」に就職する場合です。日本で活動する場合のポイントを判りやすく説明します。
仲間が仲間を呼ぶ
・第1回はベトナム人の「居酒屋チェーン」;男性一部、ほとんど女性
・第2回はフイリッピン人の「建設工事現場作業員」;ほとんど男性、女性一部
・第3回はインドネシア人の「農業での広範囲作業」;男性も女性も多い
3段階のコミュニケーションレベル
日本語の片言を話せれば何とかなるだろうと思われる外国人の方がおられるかもしれません。
「挨拶モードレベル」、確かに先ずこれが一番重要知れません。観光や遊びならこの程度で充分でしょう。
しかし、日本で仕事をしてそれなりのマネーを獲得するには次のステップである「仕事モードレベル」が必要になります。
■挨拶モードレベル(日常会話);生活ができる
■仕事モードレベル(初級業務);仕事が何とかできる
■スキルモードレベル(中級業務);一人前に仕事をこなせる
ここで、「仕事モードレベル」とはどんな内容か簡単に紹介します。字の如く仕事が何とかできることを意味します。
これは、ひらがな、カタカナ、数字や記号の読み、書き、聞き取り以外に、小学校3年までに習う漢字500個の読み、書き、聞き取りができるようになることです。
何も来日してすぐに「漢字500個」を覚えなさいと言っているのではありません。
本人の言語能力にもよりますが、5年かけてでも漢字500個覚えたらよいと思います。
これは月に漢字50個弱です。週に直すと、漢字10個ほどです。持続的に学習することが重要なのです。
漢字はそれぞれ音読みと訓読みがあり、用いられ方も違います。
日本で働き、移住して生活するには、次の「スキルモードレベル(中級業務)」が必要になります。
このモードレベルは、義務教育の小学校6年で習う漢字950個の読み、書き、聞き取りができるようになることです。
考える能力を養うのに最適です。
日本の社会は一人前の成人に対しては、一人前に取り扱ってくれて必要なマネーを支払ってくれるからです。
安定した生活が送れるからです。
このスキルモードレベルになるかどうかはご自身の判断になりますが、私は推奨します。
日本の「居酒屋チェーン」での受け入れ状況
通常は居酒屋チェーンの本店で、研修&実習の形で3ケ月働くのに必要な言葉や知識を専任トレーナーや先に入国した先輩などについて具体的に教えてもらうことになります。
ここでは、3ケ月のはずが1ケ月だったり、或いは半年、1年後だったりすることがあります。
十分に注意しましょう。
見習いなのか、仮採用なのか、正規職員採用(本採用)なのかもよく確認しましょう。
また、トレーナーや先輩がいない事態もあります。
来日前に本国で仲立ち業者(エージェント)によるトレーニングや講習などがありますが、研修&実習に必要な言葉やマニュアルは、ほとんど日本語の入門編で挨拶モードレベルに留まっています。この程度では居酒屋で働くことができません。
3ケ月の研修の後、その本店で働く場合もありますが、ほとんどが北海道から沖縄までの日本全国各地に散らばっていきます。
一人もあれば、数人の場合もあります。行った先には、同国人や外国人が既にいる場合もあれば、日本人だけしかいないこともあります。
やり方や料理メニューなどは研修時のとは違うと思ってください。
住居もいろいろあり、みんなバラバラです。
このような変化に対応する能力や力量が必要となります。体力的にも精神面でもそのパワーや逞しさが要求されます。
「居酒屋チェーン」での「仕事モードレベル」の具体的事例
「仕事モードレベル」は、ひらがな、カタカナ、数字や記号の読み、書き、聞き取り以外に、小学校1年から3年までに習う漢字500個の読み、書き、聞き取りができるようになることで、これは前述しました。
それでは居酒屋チェーンではどんな状況が考えられるのでしょうか。
それはAとBの2つの局面からなります。
Aの局面;お客様から注文を聞くとき
しっかりと魚の種類を聞き、メモをとること。業態が刺身、丸焼き、切身焼き、煮魚、干し魚か生魚を確認しメモをとること。数量を聞きメモをとること。メニューブックがある場合は指さして必ず確認すること。
最後にメモした内容が正しいかお客様に復唱して必ず確認すること。顔は笑顔でも頭の中は慎重に聞きメモし話すことである。
メモは、ひらがなやカタカナ、数字や記号でもよいので、自分の得意な技を持つこと。
例えば、焼酎の注文なら、麦か芋か、銘柄は何か(50種類のボトルがあることがあるので、よく聞くこと)、水割かお湯割りか、希釈比率はどれくらいか、梅干しを入れるかどうか、容器の希望はあるかなどである。
Bの局面;注文した商品をお客様に差し出した時
お客の注文した商品と同じであればよいが、違った場合の対応に注意が必要である。
一番有効なのは、メモにひらがな、カタカナ、数字や記号が記載されている場合である。お客さんにメモを見せながら、「ここに書いてあります」と説明すればよい。
それでも埒があかなかったら「判りました。間違えてすみません」と、現物を取り下げた方が無難である。
とにかく慣れない間は、トレーナーか先輩にすぐ連絡した方がよい。こんな場合はいざこざが拡大しないように、また拗れないようにした方が得策である。
回転が速い店なら、こんな現物などすぐに別のお客に出せるからである。
おわりに
仕事ができるようになるには、漢字500個が必要と言いましたが、小学校1年性で習う漢字100個でもいいですよ。極論すると漢字20個でもいいのです。
先に日本にやってきた先輩が、必至でインターネットのEメールで、実際に何が必要で何が重要で、何を事前にしなければならないかというノウハウを本国に伝えています。これがいろんな業界に広まりつつあります。悪いことではありません。良いことです。
身近なことから一つづつ慣れて、覚えていきましょう。
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