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北欧のスウェーデンから介護技術者として日本にやってきたのですが・・・

手に職を持つ外国人が、いろいろな関係で日本にやってきて居住している事例が増加していますので紹介します。

「手に職を持つ」外国人とは、介護、園芸、農業、漁業、林業、建設作業現場など一次産業やサービス産業に従事した経験のある人々のことです。

今回は北欧のスウェーデンから介護の単なる作業者としてではなく、技術者または指導者として日本にやってきたのですが、日本での介護環境や習慣の違い、日本語という言葉の壁にぶち当たり非常に苦労した話です。

いかにコミュニケーションには、言語(日本語)が重要であるかの事例とも言えます。

経緯

スウェーデンのボスニア湾に面したストックホルム近郊の街に育った若い彼女は、介護計画立案の業務に5年間携わった後、日本の介護サービス事業者の招きで日本にやってきました。スウェーデンで、日本語の日常会話程度の読みと話すことを3ケ月程度学んだようです。彼女は、スウェーデン語と英語を基本に片言の日本語で日本にやってきたことになります。

介護サービス事業者はスウェーデンやデンマークへの視察の際に、彼女や関係者と知り合ったようです。

彼女は日本につくとすぐ介護サービス事業者のもとで、介護計画(ケアプラン)立案のリーダーとして仕事を始めましたが、数日でいろいろな障害が出始めたのです。

(1)簡単な挨拶程度の日常会話はなんとか日本語なのですが、介護計画ビジネスになると日本語で話すことができず、すべて英語だったということです。関係者はまったく理解することができず、少しずつ遠のいていったそうです。それもそのはずで、話すのは英語で、書類はすべて日本語なのです。福祉先進国のスウェーデンの事情と介護後進国である日本の事情の影響も大きくあるのでしょう。

(2)そんな訳で、介護計画の山のような書類が彼女本人と関係者に圧し掛かり、ストレスになってギスギスしていきました。

(3)その結果、彼女の言動が厳しくなり、いらいらや落ち込むようになって孤立していったようです。

このような状況にある介護サービス事業者は、危機を察知してこの局面を打開しようと当外国人支援室に助けを求めてこられました。

日本の介護サービス事業の全容

日本の介護サービス事業は、多岐に渡り範囲も広く、まだ十分に整備されていない分野や定着していない面もあるので注意が必要。

1 指定居宅サービス事業

訪問介護事業、訪問入浴事業、訪問看護事業、訪問リハビリテーション事業、通所介護事業、通所リハビリテーション事業、短期入所生活介護事業、短期入所療養介護事業、居宅療養管理指導事業、特定施設入居者生活介護事業、福祉用具貸与事業

2 地域密着型サービス事業者

夜間対応型訪問介護事業、認知症対応型通所介護事業、小規模多機能型居宅介護事業、認知症対応型共同生活介護事業、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型老人福祉施設

3 居宅介護支援事業

4 介護保険施設

介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設

5 介護保険外事業者

自治体委託事業者、お泊りデイサービス、介護保険適用外サービス

 

何にお困りですか? 何をしたいのですか? 今どんな仕事をしていますか?

彼女が当外国人支援室にやってきました。私は早速彼女に英語で次の3つの質問をしました。

Q;何にお困りですか?

A;判らない。頭の中がこんがらかって話すことができない。スウェーデンではあんなにちゃんと仕事ができたのに、なぜ日本ではできないの。

Q;何をしたいですか?

A;判らない。説明できない。

Q;今どんな仕事をしていますか?

A;判らない。説明できない。

これはもう明らかに重症です。3ケ月以上、できれば6ケ月の休養と日本語の勉強が必要であることを、介護サービス事業者に伝え了解してもらいました。

介護ビジネスの日本語レベルは、最低レベル3以上必要で(小学校3年生レベルのひらがなや漢字などが読み書き話すことができる。漢字数約500字。このレベルだとビジネスとなると厳しい)、できればレベル4以上あることが望ましい(小学校6年生レベルのひらがなや漢字などが読み書き話すことができる。漢字数約1000字)。

当外国人支援室の対応

早速、彼女の日本語レベルをチェックした結果、レベル1でした。これでは、介護計画(ケアプラン)の立案や人への指示と指導などは無理です。

レベル4を目標に、6ケ月かけて、「ひらがな教室」(小学1年生)、「漢字入門教室」(小学3年生、漢字500字)、「漢字習得教室」(小学6年生、漢字1000字)のレベルはマスターするように厳しい教育を開始。

「中等レベル漢字教室」(中学生、漢字1000字)も並行して実施した。最低「漢字入門教室」のレベルはマスターするように指示し、人とのコミュニケーションの重要性も説得しました。

最初はゆっくり教えて、段々とピッチを上げていく作戦です。

外国人のみなさん、日本語の準備が重要ですよ!

今回の彼女のように経営者が6ケ月も待ってくれるのは稀です。ほとんどの場合、中小企業なのでゆとりはありません。

できるだけ、日本に来る前に日本語を勉強してください。また、日本にきてからも必至で日本語をマスターしてください。

休日を有効活用するように努めることです。

彼女へのアドバイス

人とのコミュニケーションでの3つの重要性なポイントを彼女に説明した。すなわち、

☆目線をぐっと下げて介護作業者レベルにして、協力を求める。ゆっくり話すとことです。とにかくよく考えることです。

☆日本語の漢字の読み書きができないと意思疎通が困難である(関係者は英語は少ししかわからない)。

☆自分がやってみせないと、人は納得しないし後についてこないし、理解できないのです。

問題解決するときの1つのステータスとして、「現場」に出向いて、「現物」に直接触れ(見て)、「現実」をとらえる(考える)ことです。

介護作業マニュアルや介護作業標準書について

彼女の所属する介護サービス事業の介護作業マニュアルや介護作業標準書などは、日本語のがあるが、判りずらく抜けもおおいので、6ケ月かけて日本語と英語の対訳方式で判りやすく作成しました。

ポイントは、図や写真を数多く入れたことです。

6ケ月の日本語研修の結果はどうだったでしょうか?

6ケ月後に日本語レベルをチェックしたところ、3.5レベルであった。目標とした4レベル以上にはならなかったが仕方がない。今後も日本語を継続して勉強するように勧めた。後は自力で這い上がるしかない。

6ケ月間の当市滞在中に、当市と近隣にある介護施設や福祉事業などを数多く見学することができた。これは彼女にとっては有意義であったと思う。

おわりに

このようにして、彼女は6ケ月でかなり元気になり、不安材料を残しながらもまた元の職場に戻っていきました。

後日談になりますが、数年後偶然に介護サービス事業場近くに出かけるチャンスがあり、帰り際に寄ったが彼女は元気で働いていました。

やれやれ。

外国人の日本での就業も少し長い目でみないと判らないですが・・・、これがもどかしい。

 
 

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