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日本語しか使わない日本語研修は本当なのか?

以前、株式会社aileron(エルロン)様から寄稿いただいた記事

日本語を教えるのに『日本語』だけ?!「日本語教師」という仕事

の中で、代表を務める石川陽子先生より日本語を教える方法として、大きくわけて2つの方法についてご説明いただきました。

  • 学習者の母語を使って説明する方法
  • 日本語を日本語で教える方法

石川先生の日本語指導方法は、二つ目の日本語で日本語を教える方法で、これは、日本国内での日本語指導方法としては、一般的な方法でもあるそうです。

石川先生には申し訳がないものの・・・「日本語が通じない相手に対して、本当に日本語だけで授業が成立するのか?」という点に興味があり、石川先生の授業風景を見学させていただきました。

→前の記事:日本語を教えるのに『日本語』だけ?!「日本語教師」という仕事

今回、授業を受けるのは、ヨーロッパから日本語研修の短期プログラムで来日した12人の大学生です。

非常に優秀な工学系国立大学の学生で、日本語の学習歴は約1年。

  • 平仮名は簡単、カタカナは難しい、漢字は本当に難しい。
  • 筆記でのコミュニケーションは、教科書に出てくるような定型の内容であれば少しできる。
  • 実際の会話となると、学習した日本語が上手に使えない。うまく聞き取れない。

英語を学習する日本人にも多い、「文法や単語、フレーズは知っている」「語学試験の点数は取れる」のに、会話は苦手というレベルです。

授業の場所は、築50年の古民家をリノベーションした東京都豊島区にあるユウトヴィレッジ南長崎(Yuuto Village)。


普段は、生け花や書道、ヨガ、料理やお菓子づくりなどのカルチャースクールの他、ジャズやボサノバなどのライブも行なわれているそうです。

今回の日本語研修のプログラムは、皆でシェアハウスに寝泊まりをし、週の4日、午前中3時間は日本語の授業を受けるというプログラムでした。

授業があった、6月17日(月)は、朝に茨城県で地震(震度4)があり、豊島区でも軽い揺れがあり、地震が少ない国から来た学生にとっては、朝から驚きもあったようで、先生の顔を見て開口一番に「地震(earthquake)!あった」と。初めて地震を体験した学生は、目をまん丸にして驚いていました。

さて、授業風景。

今日のカリキュラムは、

週末の出来事を伝え合う、「~したい(want to)」を通した会話、数の数え方(人、本、札、匹)、家族構成の伝え方(「お母さん」と「母」の使い分け)、漢字の練習など…。

一番の大きなテーマは、「~したい(want to)」を通した会話練習で、

「日本でどこに旅行したいですか?」「日本でやりたいことは何ですか?」を日本語で話しましょう

でした。

3時間の授業の中で英語がでてきたのは、実はここだけで、しかもプロジェクターに映し出された下記内容でした。

Where do you want to travel in Japan?
What do you want to do in Japan?

スクリーンの内容に対して、石川先生は、日本語で何度も繰り返し復唱します。

  • どこにいきたいですか?「私は〇〇に行きたいです」
  • 何がしたいですか?「私は〇〇がしたいです」
  • 何で行きますか?「私は電車で行きます」
  • どのくらい時間がかかりますか?「池袋から20分かかります」
  • 旅費はいくらかかりますか?「池袋から200円です」

その後、学生たちは、石川先生の指示に従ってグループワークでシチュエーションに応じた会話練習を行い、順番に皆の前で発表をしています。

ここで気付いたのは、授業の中の石川先生の日本語を話すとき、何度も同じセンテンスを繰り返すものの、長くなく非常にシンプルな表現をされていること。

プロの日本語教師は、「外国人が分かりやすい日本語」を選びながら話す訓練をしていると言われていますが、まさに「ネイティブが聞いても分かりやすい日本語」でした。やさしい日本語に近いのかもしれません。

また、大袈裟ではないのですが、ジェスチャー(身振り手振り)が多く、特にグループワークや発表の指示の際は、日本語とジェスチャーを何度も合わせて指示を出し、石川先生が「やって見せる」ということを何度も何度も繰り返されていました。

前回の記事にもありましたが、石川先生が日本語指導の中で実践されていることは「日本語を教える」ということではなく、「日本語でやって見せる」ということでした。

授業の中で「週末は何をしましたか?」という問いに、
「本郷三丁目で将棋をしました」
「上野にいきました」
「カラオケにいきました」
「スカイツリーを観にいきました」
「他の大学生と交流しました」
皆さん、短い期間ではありますが、日本語の勉強だけでなく生活も満喫されているようでした。

授業の途中でご近所に住む猫も参加していました。

 

株式会社aileron(エルロン)

 

 

ユウトヴィレッジ南長崎
東京都豊島区南長崎2-22-16
ご予約

 

 

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