
英語が話せる外国人はマネジメントしやすいか?
外国人が日本で働こうとする場合、
異国の地で「どの業界」の「どの業種」で働いたら良いのか?
判らない場合も多く不安を抱えることが多いです。
そこで、不安な気持ちを払しょく・解消するためにも、既に母国の先輩が働いている場所に行き、一緒に働きたいと考えるそうです。
この「仲間」が「仲間」を呼ぶ「口コミ」方法は、企業の採用において成功する確率と定着する確率が非常に高くなります。
したがって、外国人人材を獲得するために海外の企業でも必死に実施しています。
英語が話せるという優位性の特徴
英語が話せる外国人は、就職において有利な場合があります。
例えば、フィリピン人のように、タガログ語と英語の両方が話せると職域も広がり安定した就職が可能と考えられます。
なぜなら、今の日本の社会では他の外国語に比べて「英語」が活用できる場が多いからです。
この英語は、話すことばかりでなく、「書くこと」、「聞くこと」、「見ること」で優位性を発揮することができます。
これは日本の社会が歩んできた歴史や置かれている状況によるものです。
中堅企業や大企業では、日本語と英語のマニュアルや標準書や基準書が用意されていることが多いのではないでしょうか?
外国人の中には、フィリピン人のように日本語がよくわからなくても、英語である程度内容を把握できる国の人もいます。
また、日本語の中で「外来語」は、英語発音をそのまま「カタカナ」表記して、数多く用いられています。
例えば、英語の「Stop」があります。
日本語ではカタカナの「ストップ」と漢字の「停止」の両方が使用されています。
労働安全衛生で重視される「ダブルコミュニケーション」
建設工事現場作業では、必ず労働安全衛生法が適用されます。
建設に限らず工事現場での作業はすべて危険に曝されて、油断すると大けがや死亡に至ることも起こり得るからです。
そのために、安全を遵守すべく、
「二重に(二回に渡って)伝達や連絡を行い、確実に行動します。」
これが「ダブルコミュニケーション」と呼ばれるものです。
例えば、物を上にあげる場合、「上に」と「アップ」と2つの単語や用語で指示を出します。
「もっと上に」の場合、「アップアップ、もっとアップ」とかの二重に表現します。
仕事を覚えてもらうには・・・
外国人を採用する際に、英語のみならず、日本語のマニュアルさえも存在しないことがあり得ます。
「今までOJTで指導してきたら・・・」という背景もあるかもしれません。
そんな時、既に母国が一緒の先輩が働いているということは、その企業の状況は判らないにしても、安心して働けるという判断材料になります。
そうは言っても、一つの仕事を習得させるためには日本人の若者であっても時間がかかります。
外国人も然り、言語も文化も異なる国での就業、ある程度の時間が必要です。
やさしい日本語をつかったマネジメント
「やさしい日本語」という日本語をご存知でしょうか?
「やさしい日本語」の誕生は、1995年の阪神・淡路大震災で多くの外国人の方々が、犠牲になってしまったことがきっかけです。
震災後、弘前大学が防災、減災のため「伝わるように伝える」ことを目的に「やさしい日本語」を開発しました。
「やさしい日本語」は、日本語のレベルが日本語能力試験N4(初級)の外国人の方にもわかりやすいように、”言葉を調整”した日本語です。
例えば、
「当社の就業開始時間は9時ですので、5分前には仕事が開始できるように出社してください。」
上記を、日本に来たばかりの日本語がまだ十分ではない従業員(N4レベルの方)へ伝えるのは大変です。
英語が得意な日本人の上司が、英語が理解できる外国人従業員に伝える場合はうまくいくかもしれませんが、世の中、すべての人が英語が得意というわけではありません。
このフレーズを「やさしい日本語」に変換すると・・・
「会社は、9時からはじまります。9時に来るのはダメです。8時55分にきてください。仕事の準備をしてください。」
このように言えば、日本語でも十分にN4レベルの外国人に伝えることができます。
これが、「やさしい日本語」という日本語です。
近年「やさしい日本語」は、防災・減災の枠を超え、地方自治体を中心に地域の活性化や多文化共生のコミュニケーションツールとして多く注目を集めています。
そして、現在では職場でのコミュニケーションツールとして多くの企業のが「やさしい日本語」を社内コミュニケーションツールとして導入し始め、コミュニケーションを劇的に改善しています。
外国人への指示は「英語」じゃなくて良いのです!
ぜひ、やさしい日本語を活用してみてください。
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